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第2号 活性酸素に御用心!

私たちは呼吸で取り込んだ酸素を利用して、生命活動を営んでいます。つまり、酸素を消費してエネルギーを作り出しているのです。その際に、消費する酸素の約2%が活性酸素として発生してしまいます。活性酸素は、体内に侵入してきたウィルスや細菌などの異物を殺菌させる力を持っており、体の免疫力や抵抗力として活躍しています。しかし、殺菌に用いられた後も、患部に残った活性酸素は、自分自身の体をも傷めてしまいます。身近な例では、風邪をひいた時、喉が赤く腫れ上がってしまいます。それはまさしく、喉の原因菌に活性酸素を浴びせて殺菌すると同時に、余った活性酸素がさらに喉に攻撃をしかけているのです。このように、薬にも毒にもなる活性酸素ですが、先の例のように感染症がきっかけとなって発生するだけでなく、紫外線(日差し)、ストレス、喫煙、有害物質(PM2.5など)、食品添加物など、日常生活の様々な場面でも発生しています。こうしてみてみると、現代社会は活性酸素を発生させる要因に溢れていて、そのために私たちの体は、必要以上に痛めつけられているのです。つまり、日常生活を送っている以上、私たちは活性酸素から逃れることが出来ないのです。今回の処方箋豆知識では、そんな活性酸素について、ご紹介したいと思います。

 

 

活性酸素の体への悪影響

活性酸素が私たちの体に与える悪影響には、シミやしわ、動脈硬化、白内障、アレルギー疾患、ガンなど、例を挙げるときりがありません(これらの起こる過程については後述いたします)。このように、活性酸素によって引き起こされるのは、美容、生活習慣病、アレルギー疾患と多岐にわたっており、目を背けたくなるようなものばかりです。では、具体的に、活性酸素が体のどこに作用しているかという事をもう少し詳しく見ていきますと、それは、私たちの体を構成する脂質、DNA、タンパク質です。これらは、いずれも私たちが生きていく上で、欠かすことのできない役割を担っており、とても小さな物質です。ところが、これらが活性酸素と反応してしまうと、本来の機能が果たせなくなるだけでなく、別の有害物質となって体に悪影響を及ぼす危険性もはらんでいます。これらが引き起こす症状と併せて、ご紹介していきたいと思います。

 

脂質
脂質は、体にある細胞の細胞膜として使用されている他、プロスタグランジンなどの生理活性物質や栄養素として利用されています。体には約60兆個もの細胞が存在し、それぞれ細胞膜に取り囲まれていて、その細胞膜は脂質分子が集合して成り立っています。その脂質が活性酸素と反応を起こすと、その脂質は酸化されて、過酸化脂質になります。たちの悪いことに、過酸化脂質は、それ自身が新しい活性酸素の火種となり、周りの脂質に次々と飛び火していきます。その結果、細胞を取り巻く細胞膜全体が酸化されてしまい、細胞は死んでしまいます。アトピー性皮膚炎の場合、このようにして皮膚細胞が死んでしまった結果、皮膚の防御力が低下し、少しの刺激でも痒みを誘発するようになってしまいます。また、血液中にも脂質は流れていますが、酸化されると血管壁に取り込まれ、血管の通り道が狭くなってしまいます。これが、動脈硬化の原因です。このようなことからも、油の摂りすぎというのは、やっぱり良くないのですね。
DNA
DNAは細胞の核の中に存在し、そこには生命を維持するための設計図(遺伝情報)が書かれています。ところが、活性酸素によってDNAが損傷を受けると、DNAが機能しなくなるだけでなく、別の遺伝情報に変化することがあります。もともと、体には傷ついたDNAを修復する能力が備わっているのですが、DNAの損傷を受けるスピードが、それを処理するスピードに追いつかなくなると、損傷したDNAがいつまでも処理しきれず、その結果、ガンなどが発生するといわれています。
タンパク質
タンパク質は20種類のアミノ酸が様々な組み合わせで構成されています。人体には約10万種類のタンパク質が存在し、それぞれが独自の役割を果たしており、臓器、コラーゲンなどの繊維、酵素としてはたらいています。タンパク質が活性酸素と反応してしまうと、タンパク質は異常タンパクとなり、本来の機能を果たさなくなってしまいます。しかし、体にはこの異常タンパクを分解して、元のアミノ酸に戻す働きがあるのです。この働きがないと異常タンパクはたまり続け、体が機能しなくなってしまいます。ところが、異常たんぱくを分解する能力は年齢とともに低下する傾向にあり、さらに体に必要なタンパク質の合成能も低下してしまいますので、体に不調をきたしやすくなります。皮膚の場合では、コラーゲンやエラスチンというたんぱく質によって、肌の張りや弾力性が保たれています。ところが、活性酸素により、これらのタンパク質が壊されると、肌の構造は崩れてしまいます。これがシワの原因です。また、目の中には水晶体という部分がありますが、その中にはクリスタリンというたんぱく質が豊富に存在します。活性酸素によってこのタンパク質が酸化されると、水晶体は白く濁ってしまい、霞んで見える、視力が低下したなどの症状、「白内障」を発症してしまいます。食物アレルギーも、その多くは、タンパク質が活性酸素(過酸化脂質)と反応した出来た異常たんぱくによって引き起こされていると考えられています。

 

活性酸素を打ち消す体のはたらき

このように体へ悪影響を及ぼす活性酸素ですが、実は、私たちの体には、活性酸素を打ち消すようなはたらきをする酵素をいくつか持っており、活性酸素から身を守ることが出来るようになっているのです。ところが、これらの酵素は、年齢と共に減少してしまいます。特に、SOD(スーパーオキシドディムスターゼ)という酵素は、20歳を境にどんどん減少していき、40歳には20歳の頃の約半分ぐらいにまで減少しています。若いころはお日様を浴びても特に肌に異常はありませんでしたが、二十歳をすぎたころから、日焼けをするとシミになり、なかなか元通りにはなりません。
これは、発生する活性酸素に対して、それを打ち消すだけの酵素の量が若いころに比べて減っていて、活性酸素を十分に消火することが出来なくなっているためです。また、年齢を重ねるたびに、病気になりやすくなったり、病気からの回復が遅れたりするのも、活性酸素を十分に消化しきれていないために起こっていると考えられます。

 

 

活性酸素を抑えることが出来れば…

このように、活性酸素は老化や病気と密接に関係しています。さらに、現代社会の中では、忙しい毎日やストレス、大気汚染などにより、活性酸素が絶えず発生しており、もはや他人事ではありません。もしも、活性酸素のはたらきを抑えることが出来れば、「病気の予防」や、老化を遅らせる「アンチエイジング」も可能になります。つまり、活性酸素を減らすことは、健康で長生きするための秘訣と言っても過言ではないように思います。では、この厄介な活性酸素を抑えることは出来ないのでしょうか?寄る年波にはかなわないのでしょうか?その解決方法の一つが、植物成分や青魚の成分を摂取することです。これらの成分の中には、活性酸素を抑えるはたらきが優れているものがあるからです。第104号と第105号の処方箋豆知識では、それらについて、詳しくご紹介したいと思います。

 

 


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