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第1号 内服薬(のみくすり)について

(新処方せん豆知識の発刊にあたって)

株式会社アルバでは、2001年より弊社ホームページにて『処方せん豆知識』を発刊し、処方せんにまつわる、薬や疾患、保険制度、サプリメントに至るまで、様々な情報を配信してまいりました。しかし、発刊から10年以上が経過し、その内容も徐々に古くなってきたことは否めません。 この度、ホームページがリニューアルされるにあたり、処方せん豆知識を再度見直し、『新・処方せん豆知識』を発刊することになりました。「痒いところに手が届く役立つ情報」を心がけてまいりますので、今後ともご愛顧下さいますよう、よろしくお願い申し上げます。

  

さて、記念すべき第1号は、内服薬(飲み薬)についてです。内服薬は飲み薬のことで、ゴクンと飲む薬のタイプです。飲んだ薬は体の中を巡って、目的とする症状を改善させます。いわば、体の中から効き目を発揮する薬です。これに対して、体の外から効かせる薬は外用薬といい、これについては豆知識の別の機会にご紹介します。 

1.飲み薬の種類

薬がどのくらいの量で効き目が現れるのか、これは個々の薬によって異なります。少ない量で効き目が現れる薬もあれば、たくさん飲まないと十分に効かない薬もあります。その上、光で品質が低下する薬、湿気やすい薬、苦みの強い薬など、その性質も様々です。このような薬の成分が私たちの体内でうまく働くように、なおかつ飲みやすくなるように、飲み薬には、錠剤、カプセル、散剤、液剤、煎じ薬などいくつかの剤形があります。では、それぞれどのような特徴や注意点があるのかをみていきましょう。

 

1-1.錠剤(じょうざい)
錠剤は薬の主成分に、賦形剤(嵩増しや成形などのために加える添加物で、それ自身に効能や効果はない)で固めて固形にしたものです。錠剤には、裸錠、徐放錠、糖衣錠、口腔崩壊錠、チュアブル錠などがあります。
裸錠(らじょう)
薬の主成分に賦形剤を加えたできた錠剤です。素錠とも言います。裸錠に限りませんが、錠剤はたいていの場合コンパクトなサイズで、シートに包装されており、携帯に大変便利です。
徐放錠(じょほうじょう)
徐放錠は、薬が体内で徐々に放出されるように、錠剤に特殊なコーティングが施されており、多くの場合、1日1回や2回の服用で効き目が持続するように設計されています。そのため、徐放錠を噛み砕いてしまうと、徐々に放出されるはずの薬が一度に放出されてしまい、薬の効果に影響を及ぼす場合がありますので、絶対に噛み砕いたりしないようにして下さい。
糖衣錠(とういじょう)
糖衣錠は、主薬の苦みを消す目的で、錠剤に糖質の成分が被せてあり、甘く飲みやすくなるよう工夫されています。糖衣錠も、服用時に噛み砕いたりしないようにして下さい。
錠剤にコーティングがされている薬は、他にも腸溶錠(ちょうようじょう:主薬が腸で溶けるように設計)、フィルムコーティング錠(主薬の苦味や刺激をマスクする)などがあります。
口腔崩壊錠(こうくうほうかいじょう)
OD錠とも言われています。水分(唾液)と反応しやすい特徴があり、口の中に入れると速やかに溶け出します。そのため、水が無くても薬が飲めるというメリットがあります。錠剤と見た目がよく似たモノもありますが、薄い紙のようなタイプのフィルム状のものもあります。
チュアブル錠
チュアブル錠は、噛み砕いて服用する薬(チュアブルは「噛み砕く」という意味)です。噛み砕く事で、薬の表面積を増やして、効能を発揮します。そのため、噛まずにそのまま飲んでしまうと、効果がかえって落ちる場合もあります。
1-2.カプセル
カプセルは、そのままでは飲みにくい粉状や粒状の成分、液状の成分などを、それぞれ一つにまとめて、飲みやすくするために用いられます。カプセルの素材には主にゼラチンなどが使われています。カプセルに薬を封入することで、苦みをマスクしたり、体内で薬が溶け出す部位を調整することも可能になります。カプセルには、硬カプセル(ハードカプセル)と軟カプセル(ソフトカプセル)があります。
硬カプセル(ハードカプセル)

主に、粉や粒状の薬を封入するのに用いられ、固めのカプセルに封入されています。カプセルに様々な色が付けられているものもあり、薬の見分けがしやすいという事もメリットの一つと言えるかもしれません。体内でカプセルの溶け出す部位が設計されているものもありますので、服用の際は噛み砕かないようにしてください。
弊社サプリメント「スーパー五健」は、腸溶性カプセルを採用しています。「スーパー五健」は、生きたビフィズス菌や乳酸菌を含むサプリメントですが、これらは胃酸で死滅しやすいという欠点があります。この欠点を補い、効率よく腸まで到達するために、腸溶性カプセルとしております。
軟カプセル(ソフトカプセル)

比較的やわらかいカプセルで、液状のものなどを詰めるために用いられます。中には、カプセルを小さく粒状にして、それを数十粒飲むタイプの薬もあります。軟カプセルに入った薬も、中身を勝手に出したり、噛み砕いてはいけません。
カプセルは以下の点に注意しましょう。

・湿気、熱、衝撃などに弱いので保存や取り扱いに注意しましょう。

・カプセルの材料であるゼラチンは、特にのどにひっかかりやすいので多めの水で飲みましょう。

1-3.粉ぐすり(こなぐすり)
固形物が飲みにくい人に便利です。また、年齢や症状によって、服用量の微調整がしやすいというメリットがあります。粉薬には、散剤、細粒剤、顆粒剤、ドライシロップ剤があります。
散剤(さんざい)
粉状の薬で、特徴としては、錠剤やカプセルに比べて早く体内に吸収されやすい。また、量の調整や2種類以上の散剤を混ぜ合わせることも可能です。一方、パウダー状であるために、扱いが難しく、飲みにくいという欠点もあります。
顆粒剤(かりゅうざい)、細粒剤(さいりゅうざい)
散剤を小さな粒に成形したものが、顆粒剤や細粒剤です。両者は粒の大きさに違いがあり、顆粒剤を特に小さく製剤したものを細粒と呼びます。散剤に比べると粒が大きく、口の中でパフパフしないので、飲みやすく工夫されています。
ドライシロップ剤
もともとシロップ剤であったものから、水分を蒸発させて粉状にしたもの。薬によっては、水に溶かしてから服用するものもあります。
※ドライシロップ剤の飲み方の工夫については、新処方せん豆知識で近日中にアップいたしますので、お楽しみに!!
粉薬の注意点

・湿気を避ける必要がありますので、保存や取り扱いに注意しましょう。

・水やジュースに溶かすと、主薬の苦みが強く現れる場合があります。一方、アイスクリームなどに加えても薬効に影響することなく、飲みやすくなる薬もあります。詳細な薬の飲み合わせについては、薬剤師にお尋ね下さい。

・顆粒剤の中には、コーティングが施されているものがあります。これらの薬は擦り潰したりしないようにしてください。

・粉薬の臭いや味が苦手な方は、オブラートの利用や、最近では薬を飲みやすくするゼリーが販売されています。しかし、健胃薬のなかには苦みや匂いも効果の一つになるものもあります。

1-4.液剤(えきざい、水薬:みずぐすり)

錠剤やカプセルと異なり、粉薬と同様、年齢や体重によって服用量の微調整がしやすいというメリットがあります。液剤は、薬を飲みやすくなるように味付けをしてあるものが多く、主に小児用として広く用いられています。薬局で調剤された液剤(1種類~数種類混合したもの)は、容器に入った状態でもらう場合もあると思います。その場合は、次の事にご注意ください。

・服用の前に容器をよく振って、中身を均一な状態にして飲みましょう。また、何度かに分けて飲む場合、ビンに直接口をつけずに必ず1回分ずつ別の容器にはかって飲みましょう。

・計量カップに薬が残ることが多いので、水ですすいで、すすぎ水も飲みましょう。

・開封後はできるだけ早めに飲みましょう。


また、液剤の中には1回で飲みきるタイプ(スティック状に予め分包してあるモノ)もあります。その際、以下のようなことにご注意ください。

・スティックを開封する際、薬の中身が飛び出さないように気を付けてください。

・開封後、切り口に口を付けてお飲みになる際、切り口でけがをしないように気を付けてください。

・量が多く飲みづらい場合は、コップなどに移してお飲みください。

1-5.煎じ薬(せんじぐすり)
煎じ薬は、漢方の原料となる生薬を、単品あるいはいろいろと組み合わせ、これを煮出たせて飲む薬です。最近では、漢方も顆粒剤として目にする機会が増えてきたように思いますが、もともと漢方薬はこのようにして飲んでいました。
煎じ薬の注意点

・生薬によっては長く煎じないと効果が出ないものや、逆に長く煎じると効果がおちてしまうものなどがあり、出来上がりの量よりも煎じる時間の方が大切です。煎じ方は薬剤師によく説明を受けましょう。

・必ず1日分ずつ煎じましょう。

・煎じ終わった薬は、必ず熱いうちにこして、容器などに移してください。

・煎じてできた薬液は冷蔵庫で保存しましょう。

2.くすりはいつのむの?

飲み薬は、薬によって効き目が現れるまでの時間や持続性に差があります。そのため、1日1回で飲む薬もあれば、3回に分けて飲む薬もあります。その上、食事により効果に差が出る薬もあり、薬をどのタイミングで飲むと良いのかという事はとても重要です。多くの薬は、食事が服用の節目になっていますが(食前や食後など)、これらをもう少し詳しく見ていきましょう。

 

食後:食後30分以内

・食後は胃に食べ物があり、薬の胃への刺激が緩和される

・食後に服用すると、吸収が効果的な場合(ビタミンEなど)

※『朝食後』の服用が、もっとも飲み忘れが少ない傾向にあるそうです!

食直後:食事のすぐあと(5分以内)

・胃に刺激の強い薬や、食事と一緒の方が吸収がよい薬の場合

・食事の栄養(リンなど)に、直接作用させる薬をのむ場合

食前:食事の30分位前

・空腹時に服用する必要のある薬の場合

・食事中に効果があらわれるようにするため(胃腸薬の一部)

食直前:食事のすぐまえ(5分以内)

・食事による血糖値をコントロールする薬の場合

食間:食後約2-3時間後

・空腹時に服用する必要のある薬の場合

起床時:起きてすぐ

・食事の影響を受けるため、空腹時に飲む必要のある薬の場合

眠前:寝る30分位前~1時間前までの間

・一部の睡眠薬を服用する場合

・就寝中の効果が期待される薬(喘息治療薬)を飲む場合

・食事の影響を受けるため、空腹時にのむ薬の場合

・服用後にふらつきなどが起こり得る薬を飲む場合

睡眠直前:服用後はすぐに睡眠

・一部の睡眠薬を服用する場合

・服用後にふらつきなどが起こり得る薬を飲む場合

頓服:その症状が起こったとき

・頭痛時・発作時・腹痛時など、すぐにその症状を抑えたい場合

3.飲み薬の一般的な注意

・固形の薬を服用する際は、のどにひっかからないように、必ずコップ一杯以上のぬるま湯か水で飲みましょう。お茶や牛乳で飲むと効きめに影響する薬もあります。なお、絶対にアルコールとは一緒に飲まないでください。
・固形の薬は噛み砕かないで、そのままお飲みください(チュアブル錠を除く)。
※錠剤によっては噛み砕いても問題のない場合があります。各薬剤の可否については、薬剤師に問い合わせてください。
・くすりの保存は、光や湿気、高温を避けてください。ちなみに、薬機法(医薬品医療機器等法)でいうところの『室温』は、1℃~30℃までのことをいいます。(『常温』は15度~25度と規定されています)

4.くすりをのみ忘れたら?

薬は、本来決められた時間帯に飲むことが、効果の面でも、副作用を予防する面でも大切です。ところが、外出時や、ついうっかりして、飲み忘れてしまうことがあります。そうした場合、一般的に、つぎの薬をのむ時間が近いときには、1回飲むのをやめるか、または薬を飲んでつぎに飲む薬の時間を遅らせるようにします。時間を遅らせる目安を下記に示しておきますが、最近では、閉店後や日曜・祝日でも電話がつながるようになっている薬局が多くあります(アルバ薬局グル-プでは、薬袋などに書かれている電話番号にかけていただければ、夜間や日・祝日でも電話がつながるようになっています。だだし、深夜や自動車の運転中や公共交通機関を利用中には、電話に出られないこともありますのでご了承ください)。電話がつながるようであれば、まずは薬局の薬剤師に問い合わせてみることが一番だと思います。

※抗がん剤や糖尿病薬、リウマチの薬など、別途医師から指示がある薬は指示に従って下さい。


<時間を遅らせる目安>

・1日3回飲む薬・・・つぎに飲むまで4時間以上あける

・1日2回飲む薬・・・つぎに飲むまで5時間以上あける

・1日1回飲む薬・・・つぎに飲むまで8時間以上あける


☆一回飲み忘れたからといって、決して2回分を一度には飲まないで下さい。

☆薬を飲み忘れたときの対処法は、薬の種類によって様々です。あらかじめ医師・薬剤師に尋ねておくとよいでしょう。

初刊 2001.11
更新 2017.11

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